中国メーカーが日本市場で苦戦する4つの理由
2026/06/05
私自身、中国で4年間仕事をし、現在も中国メーカーの日本進出支援に携わっています。
その中で感じるのは、中国企業には優れた技術力や価格競争力を持つ企業が多い一方で、日本市場への進出で苦戦するケースも少なくないということです。
もちろん、すべての中国企業に当てはまる話ではありません。
しかし、これまで複数の案件に関わる中で、共通して見られる課題があるように感じています。
今回は、その中でも特に重要だと思う4つのポイントについて書いてみたいと思います。
① 市場調査が不足している
中国企業と話をしていると、
「この製品は売れると思う」
「競争力がある」
という話はよく出てきます。
しかし、
・日本ではどのような用途で使われているのか
・競合は誰なのか
・市場規模はどの程度なのか
・どの業界を狙うべきなのか
といった調査が十分に行われていないケースも少なくありません。
中国国内で売れている製品であっても、日本市場で同じように売れるとは限りません。
実際には、営業活動よりも前に市場調査を行うことが重要になる場合が多いと感じています。
② 将来展望が不足している
日本市場への進出を検討する際、
「まず売りたい」
という考え方は当然あります。
しかし、その先の計画まで整理されていないケースもあります。
例えば、
・1年後にどの市場を目指すのか
・品質をどこまで向上させるのか
・どの顧客層を狙うのか
・どのような販売体制を構築するのか
といった将来像です。
日本企業は長期的な取引を重視する傾向があります。
そのため、現在の状況だけではなく、将来的にどのような方向を目指しているのかも重要な評価ポイントになります。
③ リスク管理が不足している
私が中国企業との仕事で最も感じるのは、このリスク管理の部分かもしれません。
例えば、
・必要資料が揃っていない
・顧客から想定される質問を整理していない
・品質面の懸念事項を把握していない
・販売後の課題を想定していない
といった状態で営業活動を始めようとするケースがあります。
中国企業は行動が早く、意思決定も早い傾向があります。
それ自体は大きな強みです。
しかし、日本市場ではスピードだけではなく、事前準備やリスク管理も同じくらい重要です。
実際には、営業活動そのものよりも、その前段階の準備に多くの時間を費やすことも少なくありません。
④ 再現性への意識が低い
もう一つ、日本企業との考え方の違いを感じるのが再現性です。
例えば、
・一度良い品質の製品ができた
・一度試験に合格した
・一度納期を守れた
という結果があったとします。
中国企業では「できた」という結果が重視されることがあります。
しかし、日本企業が確認したいのは、
「次も同じようにできるのか」
という点です。
・次のロットでも同じ品質なのか
・半年後も同じ数値なのか
・担当者が変わっても同じ対応ができるのか
日本企業はこうした再現性を非常に重視します。
私自身、日本企業との仕事を通じて感じるのは、再現性そのものが品質の一部として評価されているということです。
## 製品だけでは売れない
日本市場への進出というと、製品の性能や価格に注目が集まりがちです。
しかし実際には、
・市場調査
・将来展望
・リスク管理
・再現性
といった部分も同じくらい重要です。
どれだけ良い製品を持っていても、これらが不足していると日本市場で評価されることは難しくなります。
逆に言えば、製品の競争力に加えてこれらの課題をクリアできれば、日本市場での可能性は大きく広がります。
中国企業の日本進出支援に携わる中で、私自身が最も強く感じていることの一つです。
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